2023.04.20
認知症の方の痛みの訴えを理解する方法〜PAINADについて〜
#院長ブログ

認知症のご家族を介護している方は、「本人が痛みや苦しみを感じているのかよくわからない」という方がよくいらっしゃると思います。そのような時に痛みを評価する方法として、”PAINAD(ペインエーディー)”という方法があります。
- 呼吸
- ネガティブな発声:
- 顔の表情
- ボディランゲージ
- 慰めやすさ
の5つの項目について、0, 1, 2の3段階で判断します。
(筆者でわかりやすく改変)
1. 呼吸
- 0:正常
- 1:いつも努力呼吸(がんばって呼吸している)
- 2:雑音の多い努力呼吸(がんばって呼吸している)
2. ネガティブな発声
- 0:なし
- 1:いつもうめき声がある
- 2:繰り返し大声で周りを困らせる
3. 顔の表情
- 0:微笑んでいる/無表情
- 1:悲しい/不機嫌な顔
- 2:顔をゆがめている
4.ボディランゲージ
- 0:リラックスしている
- 1:緊張している/苦しんでいる
- 2:剛直/殴りかかる
5. 慰めやすさ
- 0:慰める必要なし
- 1:声かけで気をそらすことができる
- 2:慰めることができない
これらを参考にすると、認知症で言葉でうまくコミュニケーションがとれず苦痛の具合が分かりづらい方でも把握をしやすくなるのではないでしょうか。どうぞご参考にしてください。