2024.02.19
食べる前に「見て」「聞いて」もらいましょう
#院長ブログ

嚥下(飲み込み)が悪くなっている方への食べさせ方への注意点として、まず嚥下には以下のステップがあります。
1.先行期:食べ物の形、量、質などを認識する
(見る、聞く)
2.準備期:食べ物を噛み砕いて飲み込みやすい形状にする
(噛む)
3.口腔期:食べ物を口腔内で咀嚼して咽頭に送る
4.咽頭期:咽頭に送られてきた食べ物を食道の入り口まで送る
5.食道期:食道に入った食べ物を喉頭への逆流を防ぎながら胃まで送る
(送る)
このうち、「2.準備期」についてはとろみ付け、「3.口腔期〜5.食道期」については病院での嚥下評価で対処されていることが多いと思います。
しかし、「1.先行期」についてはより注意が必要としばしば感じます。
毎回の食事で「食べ物をちゃんと見せる、聞かせる」ことで「ご本人が「これから食べ物が入ってくるんだ」と知ってもらうことがないと、いきなり食べ物・飲み物が入ってくると誰でもむムセてしまうと思います。
本人のペースにできるだけ合わせて食べてもらえるとよいですね。